コロナ不況の時に、親が子供に第一にすべきこと
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、社会に不況感が蔓延しています。
子供たちは、そのような負の情報に敏感です。
教師をしていた経験から、こんな時には、子供たちが進路選択から逃げたり、安易な進路選択をすることが増えると予想します。
今、子供たちにしてあげなければならないことは、たくさんあります。
そこで、”子供たちが自分の道をしっかり選ぶことできるようする”という視点から、親がすべきことについてお話しします。
ネットにある負の情報や感情を理由に、生徒は、進路を考えることから逃げたり、安易な進路を選んだりしました。
ネットにある負の情報や感情は、子供たちにすぐに伝わります。
そして、ネットにあることが、すべてであると勘違いしている子供がとても多いです。
私は、教師をしているとき、放課後に生徒とよく雑談していましたが、いつも感じていました。
確かに、進路の選択は、不安でなかなかできないものです。
そのため、生徒は、ネットにある負の情報や感情を理由に、進路を考えることから逃げたり、安易な進路を選んだりすることがありました。
そこで、私が教諭をしていたときには、ネットの情報を認めたうえで、自分の企業での実体験を生徒に話していました。
不景気や災害の時でも、悪いことだけではありません。
不景気でも、みんな、前向きに働いていました。
バブル後の不景気であった時期を、「失われた20年」と言うことがあります。
私は、「失われた20年」と言う言葉が嫌いです。
子供たちに、無駄な20年と勘違いされそうだからです。
私は、この時期に会社生活を送っていました。
その間に、「乾いた雑巾を絞る」ようなコストカット、ボーナスの商品券支給、派遣切り、人員削減、頻繁な組織改革、人事制度改革、会社分割、事業売却などがあり、直接的にあるいは間接的に影響を受けました。
でも、私を含め多くの人々は、前向きに働いていました。
確かに、この期間に、それまで隆盛を誇っていた業種・企業が衰退することがありました。しかし、情報や通信関連などで、新しい業種・企業が新たに生まれてもいます。
私の経験でも同じことがありました。
私が入社して間もない時期に、社内で飛ぶ鳥を落とす勢いだった事業部が、10年後に事業売却されました。
逆に、入社時に新入社員が配属されなかった事業部(つまり、会社から当てにされていない事業部)が、10年後に会社の代表的な事業として新聞で紹介されていました。
SNSや一部の報道は、今後、不況感を煽るような情報であふれるでしょう。
しかし、実際のところ、どうなるかはわかません。
災害のときでも、みんなで助け合っていました。
災害報道では、人命救助や道路・建物のことなど、報道記者が目にしやすいことが中心に報道されます。しかし、復旧のためにがんばっていたのは、そのような職業の人やボランティアだけではありません。
私の仕事の顧客は、公共関連でした。
そのため、阪神淡路大震災の時には、東海道新幹線復旧のための機材を24時間体制で対応して、極めて短い時間で納入しました。
また、雲仙普賢岳の噴火の時には、社内、関連会社にある出荷可能な製品を探し出し、緊急に監視機材を現地に送ったのを覚えています。
これらは、営業、システム、設計・開発、生産管理、製造、検査、ロジスティクスなど多くの部門の人々が、事態の重大性を認識して柔軟な対応をして実現しました。
私は、この経験を生徒に話していました。
これから、新たな事業や雇用が生まれることも期待できます。
新型コロナウイルス感染拡大防止のために、一部ではありますがテレワークの取り組みが広まりました。
また、事業継続計画(BCP)の重要性が再認識され、生産工場の配置検討、国内回帰などが動き始めています。
そのため、今後、電力・通信網の強化、通信機器の需要増大などで、あらたな雇用が生まれることも期待できます。
親は、これまで、不景気や災害の波を乗り越えてきた経験を話してあげることが第一です。
これまで例をあげたように、不況のときでも災害の時でも、皆、必死になって生きてきました。
みなさんも、それぞれの仕事や立場で同じような経験をしていると思います。
今後、新型コロナウイルスによる影響を受けて、倒産する会社や解雇される人も多くなるでしょう。
しかし、そのような話だけでは、子供たちは自分の将来に希望を失ってしまします。
子供たちが、不安ながらも自分の道を選ぶことができなければかわいそうです。
そうならないようするためには、子供の近くにいる親が、不景気や災害の波を乗り越えてきた経験を話してあげることが一番効果があります。
まとめ
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、経済に深刻な影響が出ています。このため、社会に不況感が蔓延しています。
子供たちは、ネットなどの負の情報に左右され、しっかりと自分の道を選ぶことができなくなりそうです。
子供たちがしっかり自分の道を選ぶことができるようにするためには、親が自分が乗り越えてきた経験を話してあげることが第一であることをお話ししました。